03
26 2024

学生の今だから できることを できるだけ。

工学部建築学科3年 有村 萌花 北海道札幌啓成高校出身

1年生から研究室に出入りし、先輩の設計を手伝っていたという有村さん。模型制作や設計ソフトの使い方だけではなく、設計に対する考え方も学びました。3年生のインターンシップでは「じっくりと時間をかけて考えられるのは学生の今だけ」と痛感したそう。意匠設計士になる夢を叶えるため、毎日を全速力で駆け抜けています。

負けられない。

父は建築士で、子どもの頃からモデルハウスに連れて行ってもらっていました。当時から漠然と、建築の仕事ってかっこいいなと思っていましたが、建築士になろうと決めたのは中学生の時です。大学進学にあたっては、全国区のコンペで賞を取るなど、数多くの素晴らしい先輩がいらっしゃる学園大を志望しました。

1年生の時に仲の良い友だちに誘われ、米田浩志先生の研究室にお邪魔しました。そこで、大学院の先輩の修士設計をお手伝いさせてもらえることになり、それ以来、たびたび研究室に通うようになりました。お手伝いしていた作業は、建築模型の制作が中心。最初はカッターを使うのにも不慣れで、切り口がボロボロになって苦労しましたが、先輩方にアドバイスをいただきながら早くきれいに模型を作る方法を学びました。それだけではなく、図面を描く様子やCGの制作作業を間近で見ながら、設計作業の一連の流れとソフトの使い方を覚えていきました。また、納期の大切さやスケジュール管理、アイデアの練り方など、さまざまなことを見て吸収しました。

そのおかげで、2年生になって実習が始まると、思い通りに模型も作れたし、住宅の設計課題では私一人が3DCGのパースを制作して、コンセプトも評価され、最高評価をいただくことができました。1年生の時から研究室に出入りさせてもらった以上、ほかの人には負けたくありません。自分にしか作れないものを作り続けたいという気持ちは強くあります。

自分の頭で考える。

インターンシップは総合建設コンサルタントの会社にお世話になりました。公共建築などの大きな建物の企画から設計、施工計画、実施管理もすべて自社で行い、他にも土木や環境分野の調査なども幅広く手がけている会社です。そこで感じたのはスピード感の違い。1つの部署で何十ものプロジェクトを抱えていて、どんどん物事を進めなくてはいかない中で、短時間で、質が高く、安心して人が暮らせる空間を築いていくプロの仕事を目の当たりにしました。

会社の方に言われて印象に残っているのは、「じっくり時間をかけて考えられる今のうちに、自分の頭で考えること」の大切さです。確かにそれまでの私は、考えが浅かったり、どこかで考えることを放棄したり、自分自身に甘さがあったことに気づかされました。大学生の今のうちにもっと知識を蓄えて、考えることをあきらめず、わからないことは調べ、考えることの質を高めて、自分自身のアイデアを構築できるようになれたらと思います。

目標は、意匠設計士として活躍すること。北海道の自然と人のあたたかさが大好きなので、北海道で暮らしてきた今までの経験を生かし、建築の力で北海道をもっと活気づけたいですし、創造性をかき立てるような愛される建築を造りたいです。そのために今は、限られた時間の中でできる限り建築の勉強に専念したいと思ってます。

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