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28 2023

<TOPIC工学部電子情報工学科> プログラミングとグループワークの 経験は必ず将来の力に。

電子情報工学科3年次2学期に開講される「プロジェクト実習」には、プログラミングを学ぶ「A」と、移動ロボットの製作・走行に取り組む「B」があります。ここでは、Javaによるプログラミングの基礎を身につけ、グループ単位で電卓などのプログラムを作成する「プロジェクト実習A」について紹介します。実習は主に、一つの課題について「基礎プログラム開発」「発展プログラム開発と発表」の2回にわたって行う形式で、グループのメンバーが協力し合って進めていくことも大きなポイント。プログラミングの知識やスキルの習得に加えて、就職活動などでも取り入れられるグループワークを経験する機会になっています。同じグループで実習に取り組んだ長谷川さん、藤井さん、大友さんに話をうかがいました。

工学部電子情報工学科3年 長谷川 翔大 (北海道北広島高校出身)

工学部電子情報工学科3年 藤井 翔大 (北海道札幌北陵高校出身)

工学部電子情報工学科3年 大友 颯太 (市立札幌開成中等教育学校出身)

意見や個性を出し合ってひとつのプログラムに。

–「プロジェクト実習A」を履修したのはどんな理由からでしたか?

【長谷川】 2年次の「計算機実習」でC言語のプログラミングを学んだのが、楽しかったんです。それで、「プロジェクト実習A」では別のプログラミング言語のJavaを学べるということで、やりたいなと思いました。高校の情報の科目はエクセルやワードの勉強が中心でしたから、プログラミングは大学に入って初めて取り組みました。

【大友】 IT業界で仕事をすることになれば、プログラミングを数多く学んでおいた方がいいと考えて選択しました。もともとプログラミングに興味があってこの学科に進学しましたが、実際にやってみたのは学科の授業が最初でした。でも、自分が興味を持っていたことでしたから学ぶ意欲もありましたし、理解もすんなりできて、自分に合っているなと感じています。

【藤井】 「プロジェクト実習A」は3年次春に履修登録をしていたものの、その段階では実際に取るかどうか決めかねていました。でも、夏に大学の紹介でIT系企業のインターンシップに参加した時、現場でJavaを使っていると知り、学生のうちに学んでおきたいと思って履修を決めました。もう一つの理由は、この実習はグループワークで行うので、グループワークの経験を積んでおく機会としてもいいかなと思ったこと。これも、インターンシップ中にグループワークの大切さや難しさに触れたことが影響していて、その時に経験したことを実習で生かせるようにと頑張っています。

–実習はグループ単位で進めていくのですね。

【大友】 グループワークの時はそれぞれが分担して作業をするのではなく、みんなで一つの画面の前に集まって、「こういうふうにしたい」とか「ここはこうしよう」とか、意見を出し合って進めています。実習の最後には各グループ10分程度の発表をするんですが、毎回、発表者が変わる形式なので、その人がチーフ的な役割をするようになっています。

【藤井】 発表後に先生から質問されることもあるので、発表を担当した時は、プログラムをちゃんと理解していなければ答えられないと思って、メンバーで検討しながら僕が代表してプログラムを書くようにしました。その日の課題に取り組んで、完成させて発表するまでの実習時間は限られているので、短い時間の中でどれだけのものを作り上げるかという時間管理が難しいところ。プログラミングに関しては、グループ内でしっかり相談しながら、みんなの理解度を合わせて進めていくことも大切だなと感じています。

【長谷川】 僕も、時間管理には気をつけています。最初の回の発表が僕の担当だったんですが、先生やほかの学生に配布する資料の印刷が、発表開始の時刻に間に合わなくて。それ以降、グループで作業を進める時は時間の配分に気を配る役割を担うようにして、「あと30分で発表だよ」とか伝えています。グループの仲がいいので、話し合いはスムーズに進められているのかなと思います。

【大友】 僕も、グループ内はうまくいっていると思います。課題とするなら、やはり時間管理。準備不足もあると思いますが、全員がパソコンの画面に向かって意見を言い合ったりプログラムを打ったりしているので、時間をあまり見ていないんですよね。

【藤井】 みんな作業に入り込むと、集中しちゃうので。ただ、インターンシップの時も感じましたが、やっていくうちに自然と役割分担ができていって、互いの動きを見ながら進められるようになっていると思います。

【長谷川】 プログラミングだったり、発表だったり、それぞれに得意なところがあって、チームとしてうまくいっているのかなと思います。

–実習に取り組んでみて、どんなことを感じましたか?

【大友】 手引書には拡張の例などについても書かれているのですが、それにないことをやりたいな、独自のことを思いついてできればいいなと考えていました。例えば、電卓のプログラムを作る時には、簡易関数電卓の機能を取り入れたりしてみました。ただ、もっと時間があれば、UIを本物の電卓に近い形にするとかもやってみたかったなと思います。C言語と違う新たな部分を意識することも多かったけれど、実習を通してJavaもすんなりのみ込めたなと思っています。

【藤井】 プログラミングは、教科書や手引書を見ながら取り組んでいきますが、自分だけではよく分からないところをグループのメンバーに聞きながら理解していって、実際に動いた時には達成感もありました。座学で学んでいるより、自分で実際に手を動かしていくのはやはり楽しいです。先生3人で担当してくれているので、何かあったらすぐに教えてもらえるところも、理解に役立っています。

【長谷川】 僕も、プログラムを自分たちで作って、それが動いた時には楽しさを感じられました。IT系の企業のインターンシップに参加しましたが、そこでもJavaを主に使っていると聞いたので、将来のために学んでおくに越したことはないと思って実習に取り組んでいます。

動いた!その達成感がモチベーションになる。

–プログラミングを大学で学び始めた時、不安はありましたか?

【長谷川】 そこまで僕は考えていなくて、ただやってみたいなと思っていました。トライしてみて、もしできなければまた別の方向に進めばいいかなと思っていたので。それでまずC言語の授業を受けて、「ああ楽しいな」と思えて、「じゃあ次はJavaを」という感じでここまで進んできています。

藤井さん

【藤井】 僕は機械関係もゲームも好きで、ソフトウェアもハードウェアも学べるところに引かれてこの学科に進学しましたが、プログラムがどのように書かれているかとかはよく分からなくて、ちょっと不安もあったんです。でも、ゼロから始めても先生方のサポートがあるのでしっかりと理解することができますし、実際にやってみるとプログラミングは楽しいと感じています。

【大友】 僕はそもそもプログラミングに興味があったので、中身はよく知らなかったものの、学びたいというやる気はありましたから、その点では理解しやすかったかなと思います。大学に入ってから学んでも、心配はいらないと思います。

–この実習で、どんなことを身につけたいと思っていますか?

長谷川さん

【長谷川】 この実習はJavaの基礎を身につけるものだと思うので、そこをしっかり学びたいです。実際のプログラマとして使えるレベルはもっと上だとは思いますが、入社して一から学ぶより、土台があった方が絶対に得だし、すっと入っていけるはずですから。就職先として考えているIT 系の企業のインターンシップでは、グループワークがメインで、ずっとパソコンに向かって仕事をしているイメージとは違いがありました。グループワークでは自分からしっかり話すことが大事だということも分かったので、実習でのグループワークの経験を役立てていければと思っています。

【藤井】 僕も将来は、IT系の企業を目指していて、プログラマやSEを考えています。ですからJavaに関しては、基礎をしっかりと固めておきたいなと思っています。

大友さん

【大友】 Javaのプログラミングについて、基礎となるところはひと通り身につけたいです。そして大切なのは、それをどのように応用していくかだと考えているので、授業に限らず、自分でもっと学んでいけるようになることが目標です。卒業後は、僕もIT系を目指しています。これからインターンシップに参加予定なので、この実習を通して経験したことが生かせるかなと思っています。グループワークの機会があれば、たぶん率先して取り組めるはず。いい経験ができました。

–実習を通して感じた学ぶ面白さはどんなところでしょう?

【大友】 やはり自分でプログラムを書いていって、それが動いた時はとても達成感があります。そして、それがまた次の新しいプログラムを作ろうという気持ちにつながっていくので、やりがいの大きい授業だと思います。一度動くものができると、次はここを変えたらどう動くんだろうとか、そういう興味がどんどん湧いてきます。

【藤井】 僕も、プログラムを書いて、望んだ通り実際に正しく動いた時の達成感は大きいと思います。同時に、正しく動作した時はグループとしてうまく活動できたという感覚も持てるので、グループワークならではの成果も感じられる授業だなと思っています。

【大友】 望んだ通りに正しく動くというのは、プログラムが複雑になればなるほど、難しいことだと実感します。

【長谷川】 「なんでここで動かないんだろう?」とかは、よくあることです。たった1文がないだけで動かない。先生は、そういうところを見つけるのも速くて、感心します。実習中は分からないところを先生にすぐ聞けますし、安心して学べる環境の中で、自分で作ったプログラムが動く面白さを感じられるようになっていきました。この学科はソフト系·ハード系のいろいろな選択肢があるので、自分に合わなければ別の選択をすることもできる。だから、とりあえずやってみることで、新しい面白さに出合えるかもしれないと思っています。

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