座学の知識が 実習で合致する。 その達成感が喜び。
祖父の影響で、小さな頃からモノづくりに興味があった小関さん。高校時代に得意だった数学と物理を生かし、本学科でデジタルの世界のモノづくりを学ぶことに決めました。基礎固めから、急にステップアップする大学の学びはコツコツ続けることが何より大事だそうです。座学で蓄積してきた知識の答え合わせができる実習の時間が楽しかったと話す小関さんは、卒業後、エンジニアとして羽ばたきます。
トライアンドエラーで答え探し。
高校の数学教師だった祖父の影響で、私も理数系の科目が得意になりました。加えて祖父は、壊れた自転車を自分で修理したり、木材で棚を作ったり、何でも自分で作る人でした。その姿に憧れ、いつしか自分もモノづくりに携わる仕事に就きたいと思うようになったんです。機械系か電子設計系、建築系にも興味がありましたが、得意科目が数学と物理だったこと、自宅から近いという点もふまえて最終的に選んだのが本学科です。でも、山鼻キャンパスだとは知らなかったので、そこだけは勘違いでしたね(笑)。
入学当初は、自分自身の学力レベルもわからず、工学部の勉強についていけるか心配でした。でも、1年次の授業は高校の振り返りや基礎固めに重点が置かれていたので、授業内容はとてもわかりやすかったです。ところが、2年次のある時期からいきなり新しい内容が始まるので、油断するとすぐに追いつけなくなります。サボると単位を落としてしまうこともあるはず……。だから、コツコツ勉強し続けるのが大事なんです。
学びの面白さですか? 自分はハード系が好きなので、実際に回路を作る実習が好きでした。座学で学んだ教科書の知識を、実際に手元の機械で応用できるんです。教科書で学ぶ時間はちょっぴり修行っぽいのですが、2年次後期くらいから実験が始まると、それまで蓄えていた知識をバーンと生かせる手応えが感じられます。例えば、階段の電気のスイッチがありますよね? 上下どちらのスイッチを押しても、電気が点いたり消えたりする、そんな回路を自分で作ることもありました。
3年次2学期の「プログラミング実習」では、3人のチームで、一つのロボットを作りました。ミッションは、線の上をなぞって移動するライントレースロボットの製作です。それまでは自分一人で製作する実習だったので、複数人で取り組むのは初めて。一人なら自分で判断すれば物事が進みますが、複数人だと意見交換が大事なのだと痛感しました。学生によってロボット製作の知識量の違いもあれば、時間制限もありますから、ちょっと疑問があればすぐに相談する。意見の食い違いは、話し合って納得しながら進める。知識だけではなく、情報共有するコミュニケーションの大切さが身に染みる実習になりました。
もう一つ気づいたのは、わかりやすいプログラミングの大切さです。誰かが書いたプログラムをみんなが見るので、誰が見てもわかりやすくて、誰でも修正できることが大切なんです。プログラミングのコードの中に、例えば“速度”とメモを入れておけば、手を加える際も数値を変えればいいと伝わりやすいですしね。
携わった仕事に胸を張れる技術者を目指して。
所属しているのは、アンテナを研究テーマにした笹森先生のゼミです。今は4年次の12月。翌年1月に締め切りがある卒業研究の追い込みの時期に入りました。無線通信は周波数が上がるほど届く距離が短くなります。例えば、4Gよりも5Gの方が短くなる。その問題を、アンテナ数を増やして解決するため、車の上にアンテナを乗せて基地局を増やす、移動式基地局のアンテナ設計に取り組んでいます。今後、6G、7Gと進化していくことを考えると身近に感じられたので、先輩から引き継ぐ形でテーマを選び研究しています。でも今は、想定している数値が出なくて苦戦中なんです。冬休みも頑張ります!
電子系の技術者が必要とされているため、就職しやすい学科だと聞いています。私自身も就職活動を終えて、勤務地を限定しなければ仕事は本当にたくさんあると感じました。電気系やモノづくり系、ゲームのプログラミング系や建築系も視野に活動しましたが、就職を決めたのは社員であるエンジニアをプロジェクトごとに派遣する技術者派遣の会社「株式会社メイテックフィルダーズ」です。さまざまなジャンルの仕事を請け負う会社なので、関わる仕事によって求められる技術が異なり、仕事を通して技術の幅を広げていける点に魅力を感じた第一志望の会社です。
卒業後は神奈川県で研修し、全国にある提携会社に技術者として派遣される予定です。仕事しながら学び続けるつもりです。少しでも人の役に立てる物を製作し、いつかは製作に関わったことを人に自慢できるような仕事に取り組む技術者になりたいですね。
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