より良い社会をつくる知識を蓄え 第二の故郷、奥尻島に貢献するのが夢。
地元の札幌を出て、奥尻島の高校へ、離島留学していた川口さん。「費用の面で両親に負担をかけたので、大学は自分の力で」と考え、アルバイトに多くの時間を使える2部に入学しました。「大好きな奥尻島に恩返しをするために多くの知識を蓄えたい」と瞳を輝かせます。
学びたいことがあるから大学進学を決意。
大学進学、2部入学については、奥尻島で高校生活を過ごしたことが大きく影響しています。それまでは高校を卒業したら就職すると、何となく考えていたのですが、奥尻島で3年間を過ごすうちに、深く勉強してみたいと思うことがみつかって。そこからまず大学進学を考えるようになったんです。
離島入学には特にすごいきっかけがあったわけではなく、中学生の頃、先生にいろいろ進路相談をしている中で、「離島留学」というのがあることを知り、好奇心の強い私は思い切って挑戦してみようと考えました。
高校では、部活動のための資金調達を考える「奥尻イノベーション事業部」という活動に参加しました。離島では部活動の遠征にお金がかかるなど、どの部も苦労していたので、私たちがクラウドファンディングやオリジナルTシャツなどの販売を通して資金を集め、遠征費などが足りない部に分配するということをしていたんです。実はこの他に活動の一環として、奥尻島の魅力を発信する記事を書いたりもしていたのですが、その活動を通じて地域の魅力を再発見できたことがとても楽しくて。そこから徐々に地域経済や社会経済についても関心を持つようになり、大学で詳しく学びたいと思うようになりました。
離島留学の際に両親に費用の面で負担をかけたのが気になっていたので、大学に行くなら学費を自力で何とかしなければと考えていましたが、学園大には学費の負担が少ない2部があると先生がアドバイスをくれて、道が開けた気がしました。
地域研修で北海道のリアルを実感。
今は午前中から午後にかけて1日平均4時間ほどアルバイトをしています。月に18~22日間ほど働いて、収入を学費にあてています。大学にはできるだけ早めに行き、図書館で本を読むなど準備を整えてから講義へ。帰宅後も課題のない日は本を読むことが多いです。いろんなジャンルの本を読みますが、やはり専門領域に関連するものに興味が引かれますね。
楽しみにしていた地域研修は、1泊2日で上士幌町に行き、酪農家さんと畑作農家さんにインタビューをしました。大規模経営集積地域の上士幌町は、酪農、畑作、エネルギーの循環システムを取り入れていて、持続可能な地域づくりに道内で先進的に取り組んでいることを知りました。素晴らしいシステムに驚いたのですが、一方で、システムに頼りすぎていると、どれかひとつのパートが欠けると循環が崩れるという危うさがあることも学びました。リアルな地域の現状と未来を見つめる機会になり、社会を良くするための知識をさらに掘り下げたいという意欲も強くなりました。
4年間しっかり学んで、知識を蓄え、地域に貢献したいです。学園大では、それだけ価値のある学びに取り組めている実感があります。卒業後は地域おこし協力隊など何らかの形で奥尻島に戻り、島の生活をより良くする手助けをしたいと思っています。
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